いかにリスクを避けるか!安心な不動産経営のためのポイント

不動産投資による賃貸経営は数ある事業の中でも安定した業界だといわれてきました。しかし、都市部への人口の一極集中や賃貸経営に乗り出す土地オーナーの増加などによって、地方都市の不動産投資を中心にして空室が増加する傾向が見られます。

不動産投資のリスクを正しく理解して、リスクヘッジのために的確な対策を行うことが長期安定経営には欠かせません。

不動産経営の6大リスク

①空室率の上昇

不動産投資にとって一番大きなリスクは物件に空室ができることです。空室になると家賃収入が入ってきません。空室率の上昇によってローンの支払いが滞る恐れもあります。不動産投資を行ったアパートやマンションに必ず入居者が入ってくれるという保証はどこにもありません。

リスク回避の対策として、空室の多い状態が続くようでしたら、家賃の見直しやリノベーション、ウォシュレットやインターネットなど人気のある設備を導入するといった対策が必要です。

②賃料の下落

不動産投資によるアパートやマンション経営では、空室を避けるために家賃を下げる対策を行っているオーナーさんがたくさんいます。古くから入居している住人と新しい住人との間で賃料の格差が生まれ、おもわぬトラブルの原因になることもあります。

また、空室状況にかかわらず老朽化にともなって家賃を下げる必要が出てきます。物件があるエリアによって対策内容は異なってきますが、人気の高いエリアにある場合は、若者向けにリノベーションするなどして、賃料の下落を食い止める方策が必要です。

③災害のリスク

日本は先進国の中でも飛びぬけて災害が多い国だといわれています。災害リスクには、地震、地震にともなう津波、火災、台風、台風にともなう水害などがあります。これから不動産投資を行う場合でしたら、津波や水害の被害を受けそうなエリアに立地する物件を避けるなどの対策が必要です。

すでに物件運営を行っている場合は、物件にどのようなリスク対策が必要なのかを見きわめて、それに見合った火災保険に加入することが大切です。火災保険には火災の補償だけでなく、地震や水害など幅広い災害補償を設けたプランがあります。

不動産投資における災害リスクと対策方法

④金利の上昇

たくさん貯金していても利息がほとんどつかないマイナス金利の時代、ローンを支払っている立場の者によってはありがたい状況です。
しかし、この状態がいつまで続くかは誰にもわかりません。近い将来金利が大幅に上昇するかもしれません。不動産投資は、ある程度の金利の変動を予測しながら行うようにしましょう。

⑤老朽化による修繕費の上昇

アパートやマンションの建物自体の価値は、10年経つと80%から90%、20年経つと半分の40%から50%にまで目減りするといわれています。また、平均的な物件の空室率は10年で約10%、15年で30%に達すると予想されています。

このような時間経過とともに悪化していく状況を改善させるためには、内装や外観のリフォームやリノベーションが欠かせません。
空室率の悪化を予想して、修繕費を積み立てておくなどの対策が重要です。

⑥管理会社のリスク

不動産投資を行って物件を管理する場合は、信頼できる不動産管理会社に依頼することがとても重要です。不動産管理会社によって不動産投資の成否が決まるといっても過言ではありません。不動産管理会社の経営状況などもしっかり確認しながら、信頼できる管理会社を選ぶようにしましょう。

まとめ

今回は、不動産投資による物件運営のリスクについて解説してきました。今回挙げた不動産経営の6大リスクを今管理している物件に当てはめて考えてみましょう。

空室が多くなっていないか、老朽化や人気の低迷で賃料を下げ過ぎたりしていないか、今物件がある場所は安全か。さまざまなリスクを想定して対策を練るようにしてください。