アパート経営も不動産投資の一つです。
投資である限りすべて成功するとは限りません。中にはアパート経営に失敗したというケースもあります。
それぞれの失敗談を見てみると、予測不能な原因による失敗は意外に少ないようです。アパート経営における失敗には何らかの明確な理由があります。今回はアパート経営における失敗事例をとりあげながら、どうすれば失敗を避けられるのか、対策について考えたいと思います。
アパート経営の失敗事例と回避策
ターゲット層の読み違え
アパート経営で最も多い失敗事例にターゲット層の読み違えがあります。
アパート物件を選択する段階で周辺地域には家族連れが多いのか、それとも都心に通う単身者が多いのか、または近隣に大学のある地域だから学生が多いのか、ターゲット層の絞り込みが重要です。
近くに公園がたくさんあって自然豊かな環境だけれども都心へのアクセスに恵まれていない地域の場合、学生や単身者向けのアパート経営はしずらいでしょう。このような立地条件はファミリー層向けのアパートが向いています。
逆に近所に大学のキャンパスがある場合は、学生向けのワンルーム物件がオススメです。都心へのアクセスに便利な地域もワンルームの学生向けか単身者向けの間取りが良いでしょう。
【対策】
ターゲット層の読み違えによるアパート経営の失敗はよくあるケースです。ターゲット層をしっかり調べ直して、アパートの間取りをリフォームするなどの対策を行ってください。家族向けの場合は広めの間取りにリフォームする。学生や単身者向けなら広い間取りに仕切りを入れてワンルームタイプへリフォームするなどの対策が可能です。
管理会社を入れずに自分でアパートを管理している
アパート経営で意外に多いのが管理会社に頼らずに大家さんがすべて自分でやっているケースです。
たしかに管理会社にかかる経費はばかになりません。しかし、管理会社にかかる経費を節約したがために空室率が高くなっているというのでは本末転倒。管理が行き届かなくて住人から苦情がでるなど、管理会社を入れないことで起こる弊害の方が大きいかもしれません。管理会社にかかる費用の相場は家賃の5%程度だといわれています。
【対策】
今からでも遅くないので近所の不動産会社で管理委託について相談してみましょう。
管理会社は地域に根差した不動産会社が良いといわれています。地域に根差した不動産会社は周辺地域に詳しく入居者募集のノウハウがあります。
また、地元で悪い評判がたつと経営に影響がでるのでいい加減なことはしないはずです。管理業務の契約にはすべての業務を委託する場合と、入居募集や家賃回収など部分的な業務だけを任せる契約方式があります。アパートの状況にあわせて契約方式を選択するようにしましょう。
アパートが老朽化して時代にそぐわなくなっている
アパートは老朽化するにつれて空室率が徐々に高くなっていきます。ただし、これは定期的なリフォームや大規模な修繕を行っていないケースに限られます。築年数が古くても時代にあったリフォームを定期的に行っているアパートの空室率は、新築物件とさほど変わりません。同じエリアにある同程度の家賃のアパートを調査してみて、自分の物件が見劣りするようでしたら、家賃を下げるかリフォームをするといった対策が必要です。
【対策】
アパートに古い畳の和室がある場合は、フローリングにするなどの対策が有効です。フローリングにするリフォーム工事でしたらそれほど費用はかかりません。木製のフローリングより頑丈で傷がつきにくいビニル床タイルがオススメです。ピールアップ型接着剤で直接貼り付けるタイプでしたら6時間ほどで工事が完了します。
フローリング以外に、キッチン周りや風呂周辺のリフォームを行うことで、時代にそぐわない古い部屋が見違えるように生まれ変わります。空室率が高くなった、若者離れが進んできたと思ったら、リフォームを検討してみましょう。
まとめ
アパート経営の失敗事例をいくつか紹介しながら、失敗を避ける対策について解説してきました。アパート経営の失敗には必ず明確な原因と理由があります。空室率が高くなってきた場合は的確な原因の追究と対策が重要です。アパートはちょっとしたことで生まれ変わります。