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借金苦にはなりたくない、、失敗例から学ぶマンション経営

不動産投資の初心者のうちはどうしても失敗がつきものです。
どのような失敗が多いのか、さまざまな失敗事例を取り上げながら、リスクを減らすにはどうすれば良いのか、詳しく解説していきます。今回は借金苦の失敗事例を取り上げます。

マンション投資に失敗して3000万円の借金が返済不能・Oさんの失敗事例

さまざまな想定外のことが重複

マンション投資初心者のOさんは、想定していなかったトラブルが重なり、金融機関から受けた融資額3000万円が返済不能に陥ってしまいました。
細かいトラブルの対処を後回しにしたために起きた失敗事例です。

トラブル①家賃滞納

家賃滞納の場合は、家賃保証会社が入っているので安心していました。ところが、実際に手続きをして、保証されるまで1カ月以上の月日を要してしまうことに。これはまったく想定外でした。1カ月のタイムロスがキャッシュフローに与えるダメージはかなり大きかったです。

トラブル②入居率の低下

入居者が退去した後、入居募集をかけてもなかなか新しい入居者が入らず、結果的に空室の状態が長く続くようになりました。
近所には大学が多く、都心へのアクセスにも恵まれているので、物件運営は比較的安定しているだろういうのが当初の予想です。

しかし、実際には入居率が低下する一方。おそらく、周辺に需要を超える数のワンルームマンションがたくさんできたことが原因だと思われます。

資金繰りが悪化

小さいトラブルだと思っていたけれども、気付いた時にはすでに資金繰りが苦しくなっていました。はじめのうちは、銀行もかなり親身になって相談に乗ってくれましたが、督促状が郵送されてから、一切相談に乗ってくれなくなりました。

金融機関で「再建不能」案件として片付けられてしまったのでしょう。ある時点から、明らかに取り立ての態度に変わりました。おそらく、資産価値を把握してのことだと思います。

現在所有している物件をすべて売却すれば借金くらいは返せます。しかし、それをやってしまったら、利益を上げる方策がなくなり、たちまち生活が立ち行かなくなります。

現在、どうすればよいのか、弁護士や債務整理のプロと相談しているところです。

Oさんは失敗を回避するためのどうすれば良かったのか?

小さい問題と捉えず早めに対処する

最初に1件目の家賃滞納が出た段階で、もっと深刻に考えて対応しておくべきでした。家賃保証会社が入っているので安心していた点も誤算の一つ。結局、滞納分の家賃を肩代わりしてもらったのは2カ月も後のことです。その間、出費はかさむ一方。

空室率の低下も、早めに対策を打っておけば、手遅れにならずに済んだかもしれません。具体的な対策としては、若い層向けに、キッチン周りやバスルームをリフォームするといった方法があったと思います。経済的な余力があるうちに早めの対策を打つことが重要です。

物件の収益率を厳密に想定しておくべき

もう一つ失敗の要因として大きいのは、アクセス環境や周辺に大学キャンパスがあるという条件だけで物件を購入してしまったことです。
もっと厳密に収益率をシミュレーションして、少なくとも将来10年間にわたるキャッシュフロー表を作成しておくべきでした。

また、金融機関から融資を受ける際に、アパートローンで借りたことも失敗要因の一つです。アパートローン場合、融資を受ける人の属性で融資額が評価されます。属性での評価ではなく、物件の収益率で融資額を評価するプロパーローンで融資を受けるべきでした。そうすれば、おのずと物件価値の見極めもできたはずです。

まとめ

今回は、不動産投資で失敗してしまったOさんの事例を挙げながら、どうして失敗したのか、どんな対策方法があったのか解説してきました。不動産投資で最も重要なことは、物件の正確な収益率をシミュレーションして見極めることです。アクセス環境や周辺環境といった材料だけで安易に物件の価値を判断してはいけません。