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オリンピック前だけど大丈夫?今投資用マンションを購入するなら注意すべきこととは

2020年の東京オリンピック・パラリンピックを控えて、不動産業界にはさまざまな憶測が飛び交っています。その最たるものが「2020年問題」です。オリンピック以降の不動産業界の動向についてはプロでも予測するのが難しいでしょう。ここではマンション購入で最低限の注意すべき点について解説します。

オリンピックに向けて不動産物件の価格は上昇しているが

オリンピックに向けて都心部の特に臨海エリアのワンルームマンションの価格が上昇しています。この傾向はオリンピック開催前後まで続くでしょう。マンション物件の価格が徐々に値上りしているといっても、短期間で投資をおこない売り抜けて利益が出せるというレベルではありません。

不動産売買の手続きにかかるさまざまな諸費用を差し引けば、トントンか下手をすればマイナスになるかもしれない程度の上昇率です。不動産投資は短期ではなく長期的な視点で行う必要があります。毎年、少しずつでも黒字にしていくという地道な経営姿勢が求められる業界です。

海外投資家の中にはオリンピックを控えて「キャピタルゲイン(売却益)」目的で不動産投資を行っているケースもあります。このような短期的な投資が不動産物件の値上がり要因にもなっていることも事実です。おそらく、オリンピック開催前後に売り抜けて、全体的な物件価格を下げることになるかもしれません。

しかし、不動産投資は株式投資ではありません。長期的な視野で堅実なマンション経営をしている投資家にとっては、さほどの大きな影響はないと予想されています。

問題はオリンピックにあるのではなくて利回りにある

投資用のマンション物件を所有している人の多くが長期的な視点でマンション経営を行っています。短期的な利ザヤで利益と稼ごうとしている人は少ないはず。長期的に見て利益を出すポイントになるのが物件の利回りです。

物件の利回りは銀行ローン金利の動向に大きく左右されるので、オリンピック前後の社会的な景気の状況よりも、銀行の融資情報をしっかりつかんでおくことが重要です。銀行の金利が安くなり、良いタイミングだと思ったら、素早く投資を行うという手もあります。

「オリンピックが終わるまで待つ」なんて悠長に構えていたのでは、絶好のチャンスを逃しかねません。不動産物件の価格は株式のように大幅に下落するということはありませんし、家賃の相場もだいたい同じ価格で推移しています。不動産投資は、できるだけ良いタイミングで長く運営した方がもうかるということを忘れないでください。

マンション物件のような不動産投資は、株式とは異なり、値が上がりそうだから買う、下がりそうだから売却するということよりも、毎月入ってくる家賃収入がどのくらいあるのかが重要です。毎月黒字を出し続けていたら、年間を通してとても大きな増益につながります。

オリンピック・パラリンピックにまどわされることなく、堅実な不動産運営を目指すように心がけましょう。

社会の状況とか傾向にとらわれない

不動産物件の全体的な傾向としては、マンションなどの物件数が過剰気味でなおかつ日本全体の人口、特に若者人口は減少する傾向にあります。そのため、不動産物件の価格が下落することは避けられない状況です。

しかし、これは日本全国をマクロな視点で分析した傾向にすぎません。都心部は今回のオリンピック・パラリンピックに向けてのインフラ整備によって、地方都市との間で競争力の差をつけてきています。そのため、都心への人口流入が今後はますます加速することでしょう。

また、同じ都心にあるマンション物件でも条件はさまざまです。交通アクセスなどの立地の良い場所、住みやすい環境を備えているエリアの物件は当然価格も上昇することになります。逆に都心とはいえ不便な立地にある住みづらい物件では、価格が下落することになりかねません。

投資用のマンションを購入するときには、当たり前のことである、立地や住環境などをしっかりリサーチしてから購入を検討するようにしてください。

まとめ

今回は、オリンピック開催前のマンション購入の注意点について解説してきました。当たり前のことですが、重要なことはオリンピック開催ではありません。投資をしようとしている物件に収益能力があるのかどうかが一番重要です。その意味では金融機関におけるローン金利の動向も注視する必要があるでしょう。