ワンルームマンションから始める不動産投資

不動産投資の初心者を対象にしたセミナーなどで、よく「初心者はワンルームマンション投資が向いている」という内容をアピールするものがあります。
ではなぜワンルームマンション投資は不動産投資初心者に向いていると言われるのでしょうか。
その理由を探ってみましょう。

1.価格が安いので購入しやすくリスクも少ない

まずワンルームマンションは物件面積が狭い物件が多く、広くても30平方メートル程度のものばかりです。
そしてマンションの建物自体も、共有設備などがファミリー向けと違ってあまり多く設置されていないものが多いために、物件購入価格が安くなる傾向にあるのです。

物件価格が安いということは、単純に自分の手持ちの金で購入できる可能性も広がりますし、購入に際してローンの融資を受けたとしても、融資金額が少額で済みます。
借入金の金額を抑えられるということは、それだけ金利や返済のリスクを少なくできるメリットがあるので、年収はそれほど多くはないものの、不動産投資を始めたい、という人でも購入のハードルが低くなっているのです。

2.家賃が安いために客付もしやすい

またファミリー向け物件と比べると、ワンルームマンション物件は面積が狭いので、どうしても取れる家賃は安くなってしまいます。
収入が少なくなることをデメリットに感じる人もいるかもしれませんが、購入物件の価格に対する家賃、そして面積に対する家賃で考えると、ワンルームマンションはファミリー向けよりも、投資効率が良いものが多いのです。

ファミリー向け物件の場合広さとして、50㎡はほしいものですが、25㎡のワンルーム物件の2倍の家賃を取れるかというと、それほど高い家賃は取れません。相場的には面積が2倍でも家賃は1.5倍から1.8倍といったところでしょう。

さらに単身者世帯向けになるので、単身者が多い東京などのエリアを選んでいけば、入室のターゲットとなる入居者はファミリー向けよりも多いです。
絶対的な家賃の相場も安いので、入居者候補となる人が多く、空室リスクを減らせるのです。

3.良い立地にある物件が多い

不動産物件を選ぶとき、立地は入居率を大きく左右する、非常に重要なファクターになってきます。
特に人口が減少しているエリアの場合、駅から10分も離れてしまうと入居者に対する訴求力が大きく下がってしまいます。
ワンルームマンションに住む人は単身者、決まりつまり学生や若い社会人が多くなっていますから、車を使って出かける家族ではなく、一人で行動がしやすい場所を好みます。
そのため出かける時も買い物をする時も便利な場所に住みたいと考える人が多く、基本的には駅から徒歩5分前後の場所に物件を購入すれば、絶え間ない需要を見込むことができるでしょう。

そういった好立地物件はワンルームマンションのほうが見つけやすくなっています。
広い部屋よりも狭い部屋の方が必然的に物件数も多くなるために、ワンルーム物件のほうがファミリー向け物件より物件数が多いのです。そのため物件探しに困ることもないでしょう。

4.手放したくなった時にも簡単に売却できる

ワンルームマンションは購入するためのハードルが低く、また入居率も高い数字を期待できます。
そのため自分が買いやすいだけではなく、他人にとっても買いやすい物件、つまり売れやすい物件でもあるのです。

もし引っ越しなどで、自分が所有するワンルームマンションの運営が難しくなった時や、自宅購入のための資金が必要になった時など、他の投資に資金を回すために物件を処分する必要も発生します。
そんな時でもワンルームマンションでならば、すぐに現金化できます。高額な物件の場合は条件が良くても、購入できる人が少ないので、買ってくれる人はなかなか見つけられません。

こういった現金化のしやすさもワンルームマンションの魅力と言えるでしょう。

5.物件に人が入らない場合自分が住むという選択肢もある

ワンルームマンション投資から始めたいという人は、まだ収入の少ない独身の人も多いでしょう。
もし購入したのになかなか入居者が埋まらないという時は、自分が住むという選択肢もあります。
投資家としては、理系が得られるわけではないので、決して良い選択肢とは言えませんが、リスクを抑えて失敗を防ぐという意味では、自分が住みながら入居者を募集し、住んでくれる人がいたら自分が他の物件に転居するといった方法を取ることも十分に検討する価値があるのです。

こういった運用の上での柔軟性の高さも、ワンルームマンションの魅力と言えるでしょう。自分の住まいにしなくても自分の事務所や倉庫として貸し出すことも可能です。