今回は中古物件と新築物件、あるいは築年数によってマンション経営にどのような影響が出るのか考えてみました。新築物件と中古物件のどちらが良いかと聞かれれば、みなさん新築とこたえるはずです。でも、マンションのエクステリアや部屋の雰囲気、立地などで総合的に判断した場合、新築も中古も関係なく、部屋の雰囲気や立地の良い方が選ばれるでしょう。では、マンション経営をするなら築何年程度の物件がオススメなのでしょうか。詳しく解説します。
マンション選びで入居者が重要視するポイントは?
入居者が部屋選びをする際にもっとも重要視するポイントはどこでしょう?新築物件か中古物件かというポイントで選ぶのでしょうか。都心部に建つマンションを見てみると、新築の方が中古よりも入居率が高いという傾向は見られません。では入居者はどこを見て部屋選びをしているのでしょうか。
家賃に見合った物件であるかどうか「費用対価値」を見て判断していることがほとんどです。「費用対価値」の判断はマンションの新旧以外に、駅近物件かどうかの立地環境、マンションの外観、部屋の雰囲気、設備の使いやすさなど、さまざまな要素が含まれます。
都心にある築50年以上のアンティークマンションが常にキャンセル待ちの人気物件になっている。この事例も「費用対価値」が高いと判断されている結果です。
たとえば、駅近に新築と中古の2つのマンションが並んで建っているとしましょう。新築物件の家賃が11万円で、片や中古物件の同じ間取りの部屋が6万円だとしたら、間違いなく入居者は中古物件の部屋を選ぶはずです。どうしても新築に住みたいというこだわりを持つ人は少ないでしょう。
マンション経営も競争力
上で述べた同じ駅近物件で、よく似た条件の新築物件と中古物件、違いは家賃だけ、このケースでは安い中古物件の方が勝利したことになります。同じ条件下で競争し、打ち勝っていくことがマンション経営を成功させるカギです。
家賃の上下だけでなく、部屋の雰囲気の良さ、マンションのエクステリア、オートロックであるかどうか、競争材料にはさまざまな要素があります。マンション経営がうまくいかないのは、競争に負けているからです。
入居率が下がってきたら、周辺のマンションを調査して、競争に負けていないかどうか項目別にチェックする必要があります。「部屋は美しいか」「設備が時代に合っているか」「マンションのエクステリアはオシャレか」「エントランスに清潔感はあるか」などの項目を今一度チェックしてみましょう。
ズバリ!物件を手放すならこのタイミング
新築物件も中古物件も都心部のマンション経営ではさほど違いがないというお話をしてきました。とはいっても中古には限界があります。
大規模な修繕に莫大な費用がかかってしまうような状況を迎えたら、売却すればどの程度の手残りになるのか、修繕してこのまま経営した場合どの程度の収益になるのか、赤字になるのか、具体的にシミュレーションしてみると、持ち続けるべきか売却するべきか、正しい判断材料が得られるはずです。
今売却したらどのくらいの値段で売れるのか、その価格から仲介手数料、融資残高などを差し引いたらどのくらいの金額が手元に残るのか、しっかり把握してから物件を手放すタイミングをはかるようにしましょう。
ズバリ!買うなら築何年くらいの物件がオススメ?
マンション経営は20年後、30年後を見据えて行う必要があります。古くて安い物件ほど良いというわけではありません。例えば、鉄筋コンクリート造の法定耐用年数は47年です。築30年の物件だとあと17年しかありません。ただし、法定耐用年数を過ぎた物件でも丁寧にメンテナンスをして使えば60年や70年は余裕で持ちます。
オススメとしては、法定耐用年数まで20年以上ある築20年から25年くらいの物件がねらい目です。それよりも築年数が経ってしまうと融資の審査が通りにくくなります。
築30年以上のバブル期に建てられたワンルームマンションは、最近のマンションに比べて部屋の間取りが狭く、バストイレが一体型になっているタイプが主流です。この場合、時代にあった部屋にリフォームしようと思っても、構造上の問題から古い設備をそのまま使い続けなくてはならないケースがあります。
まとめ
今回は「マンション経営に有利な築年数はどのくらいか」というテーマでお届けしました。中古より新築の方が良いのは確かです。でも部屋選びをする側から見ると中古も新築も大きな違いはないようです。新旧よりも「費用対価値」の問題が重要です。周辺の物件に比べて「費用対価値」の競争に負けていないことがマンション経営のカギとなります。マンション経営に有利な中古物件としては法定耐用年数まで20年以上ある築20年から25年くらいの物件がオススメです。バブル期の物件の中にはリフォームしずらいケースがあるのでご注意ください。
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