不動産投資 物件売却の流れ
不動産物件の売却を検討しておられる方へ向けて、物件を売却する際の具体的な流れについて解説していきます。不動産物件の売買は金額が大きいので、契約締結についての注意事項を確認しながら丁寧に手続きを行うようにしましょう。
不動産物件の売却の流れ
不動産物件売却の検討(ワークフローの作成)
不動産物件の売却は、最適なタイミングをはかることがたいせつです。どのタイミングで物件を手放した場合に最大の利益が得られるのか、大規模なメンテナンス工事の前に売却する、または、物件価格が残債務を下回るタイミングで売却するなど、物件の条件によって売却するタイミングが異なるので、不動産管理会社などと相談しながら決定するようにしましょう。
また、売却の手続きがスムーズに運ぶようにワークフローを作成して計画を立てることも大切です。
不動産物件の鑑定に備えて必要な資料をそろえる
不動産物件の売買を行う際には鑑定士による物件の鑑定が行われます。
不動産物件の多くは「収益還元法」によって査定されます。収益還元法とは、現在の物件の価格だけでなく、この先10年間にどのくらいの収益を生み出すかを評価する鑑定法です。価格交渉に有利に臨めるように地域の将来性を示すデータや、物件のここ数年の稼働率を示すデータなどを用意しておきましょう。物件鑑定の参考にしてもらえます。
また、メンテナンス工事を行った際にかかった費用の内訳なども用意しておくと、物件を大切にしてきたという証拠になります。メンテナンスによって物件の寿命が大きく変化します。
信頼できる不動産管理会社などに売却の相談をする
売却の意志がかたまったら、普段から管理でお世話になっている信頼できる不動産管理会社などに相談してください。適切なアドバイスをしてくれるはずです。
また、物件の売却には税金や登記などで専門家のサポートが必要になります。不動産管理会社が専門家を紹介してくれるかもしれません。相談する際には、売却する目的をはっきり伝えるようにしましょう。ローンの残高なども確認して明らかにしておきましょう。
不動産管理会社や不動産仲介会社などと媒介の依頼を行います
不動産管理会社や仲介会社などへ物件の売買を依頼して、媒介契約を結びます。媒介契約を結ぶことは、宅地建物取引業法によ定められています。媒介契約には、専属専任媒介契約と専任媒介契約、一般媒介契約の3つがあります。
・専属専任媒介契約
専属専任媒介契約では、契約した不動産管理会社や仲介会社以外の業者とは契約できない内容になっています。
また、契約を結んだ業者は、依頼主に対して週に1度のペースで、物件の売却状況を報告する義務があります。さらに、物件情報を国土交通大臣が指定する流通機構に登録しなければなりません。この契約では、依頼主が自分で買主を探すことはできません。
・専任媒介契約
専属専任媒介契約と同様に、特定の契約した業者以外とは契約できません。この契約では業者は2週間に1回のペースで依頼主に物件の売却状況を報告する義務があります。
また、物件情報を国土交通大臣が指定する流通機構に登録しなければなりません。専属専任媒介契約と異なり、依頼主は自分でも買主を探すことが可能です。
・一般媒介契約
この契約内容では、複数の業者と契約を結ぶことが可能です。業者側は定期的に依頼主に物件売買の状況を説明する必要がありません。依頼主も自分で買主を探すことができます。
買主が現れたら売買契約を行います
買主が見つかって契約条件について双方が合意したら、売買契約の手続きに入ります。売買契約では、買主への重要事項説明書の説明を行って、売買契約書を差し交します。
契約内容には、取引内容や権利の移行、義務などが明記されているので、内容にしたがって契約を履行していきます。
代金の受領と物件の引き渡し
契約内容にしたがって引き渡し日当日までに、抵当権の抹消手続きなどを完了させます。
また、固定資産税納付書や権利証、印鑑証明書といった必要書類をそろえて、引渡しの手続きを行います。この時、固定資産税の清算や登記の申請、代金の受領などを行います。すべての手続きが終了した時点で引き渡しの完了となります。
まとめ
不動産物件の売却手順をステップごとにまとめました。
物件を早く売却したいという人もいることかと思いますが、物件の売却には最低でも3カ月から半年くらいかかると考えてください。物件を売却する際には、信頼のおける不動産管理会社や不動産仲介会社に相談して媒介契約を結ぶようにしてください。
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