今回はアパート経営における固定資産税にスポットをあてて解説していきます。
土地などの不動産を所有したことのない人にとって固定資産税は縁遠い存在かもしれません。しかし、アパート経営を検討しておられるのでしたら固定資産税についての知識は不可欠。この機会にポイントをしっかり抑えておきましょう。
アパート経営における固定資産税とは
アパート経営では土地と建物の両方に固定資産税がかかります。1月1日時点の不動産の持主に固定資産税が課される仕組みです。
1月1日以降に売却したり相続した場合も、1月1日時点の持主にその年の4月1日から翌年3月31日までの1年間分の納付書が届きます。
途中で持主が変わった場合は、旧所有者と新所有者のそれぞれが所有した期間の比率に割りふって固定資産税を負担する決まりです。
固定資産税額は、地方自治体による評価額に1.4%をかけた金額。例えば土地の値段が5000万円の場合は、5,000万円×1.4%=70万円
アパートの建物評価額が1,000万円だった場合
1,000万円×1.4%=14万円
合計すると毎年84万円の固定資産税がかかることになります。
固定資産税の納付書は4月から6月の間に、その年の1月1日時点の所有者あてに送付されます。納付時期は各自治体によって多少変化しますが、一般的には4月・6月・12月・2月の4回の納付です。納付月を4月・6月・9月・12月または6月・9月・12月・2月とする自治体もあります。
アパート経営は固定資産税を抑える効果がある
アパート経営は固定資産税を抑える効果があるとよくいわれますが、はたして本当なのでしょうか。
更地よりも建物があった方が固定資産税はお得
固定資産税額は自治体によって多少変動しますが一般的には評価額の1.4%が標準です。小規模住宅用地には固定資産税の減額特例が設けられています。どのくらいの減額になるのかというと、200㎡以内の部分では課税標準が6分の1まで減額。200㎡以上の部分でも固定資産税が3分の1に減額されます。
更地で放置しておいた場合よりも6分の1~3分の1もの減額になるというのは驚きですね。この減額特例は建物1戸について適用されるため、たとえ広大な土地であっても戸数次第で固定資産税額が最大6分の1まで減額される可能性があります。
アパートの固定資産税額はどうやって調べる?
固定資産税は地方自治体(市町村)の税金です。税額は3年に1度のペースで実施される「固定資産評価基準」(総務大臣が告示)にもとずいて市町村や都道府県の職員が評価して決定します。自分であらかじめ固定資産税額を知りたい場合は、固定資産税評価額証明書を市町村の窓口で発行してもらいましょう。
固定資産税の延滞には注意が必要
固定資産税は納付期限内に納付しないと延滞金が発生するので注意が必要です。固定資産税の納付書には納付期限が記載されています。必ず期限内に納付するようにしましょう。忘れていても催促の電話や通達などはありません。そのため大幅に延滞してしまうケースが多いようです。
納付が遅れるごとに延滞金が発生します。納付期限の翌日から1カ月以内については納付額の3%、それ以降は年に9%の延滞金が発生します。
固定資産税はアパート経営には欠かせない経費です。確定申告では税額を不動産所得から差し引いて必要経費として計上できます。固定資産税の納付をうっかり忘れて多額の延滞金を払わされた!なんてことにならないように注意しましょう。
まとめ
今回はアパート経営で避けては通れない固定資産税について解説しました。土地を更地のままで放置しておくくらいならアパートを建てた方が税金対策になるという話をよく聞きます。なるほどそういうことだったのか!と納得していただけたのではないでしょうか。固定資産税の納付書が届いたら納付期限を確認して所定の期日までに支払うようにしましょう。後回しにして延滞金を支払うようなことにならないように注意してください。
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