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今回は、不動産物件を売却するベストなタイミングについて解説していきます。不動産物件を売却するタイミングは、どのようにして利益を出すのか、投資目的によって異なってくるようです。不動産物件の売却で損をしないために考えなくてはいけない事項をまとめてみました。

不動産投資にはキャピタルゲインとインカムゲインがある

キャピタルゲイン

不動産投資にはキャピタルゲインとインカムゲインの2つの投資目的があります。

キャピタルゲインとは、不動産物件の価格変動によって生じる利益の事を指します。
キャピタルゲインで利益を得る方法としては不動産の売却益以外に株式投資、投資信託、外国為替取引などがあります。

不動産物件のキャピタルゲインの場合は、株式投資、投資信託、外国為替取引などと異なり、不動産の登記やさまざまな手続きに経費がかかっています。経費をすべて差し引いて利益がどの程度出るのかを確かめて行う必要があります。

キャピタルゲイン目的で売却する場合は、物件の値段が安い時期に購入して、土地ブランドの人気急上昇などで価格が高騰したタイミングで売却して利益を得る必要があります。
目安としては、現在の物件価格からさまざまな経費を差し引いた金額が、物件購入時の5倍から8倍に達した時点が売却するベストタイミングだといわれています。

インカムゲイン

インカムゲインとは、資産を保有することで得られる利益のことです。
不動産投資の家賃収入をはじめ、株式投資の配当金、投資信託の分配金、外国為替のスワップポイントなどがあります。不動産物件を管理運営することで利益を生み出していくインカムゲインは、物件価格の変動によって利益を生み出すキャピタルゲインの場合とは売却するタイミングが異なってきます。

売却するタイミングとして考えられるのは、経年劣化によって大規模な修繕やメンテナンスが必要になった場合です。大規模な修繕工事では多額のキャッシュアウトが発生し、利回りの悪化をまねく恐れがあります。
そうなる前の利益が確定できる時点で物件を売却することがインカムゲインで利益を得るベストタイミングです。

不動産投資で利益がえらえるのはインカムゲインがほとんど

ここまで不動産投資にはキャピタルゲインとインカムゲインがあるということを解説してきましたが、不動産投資で利益が得られるのはほとんどがインカムゲインです。不動産投資で利益を生もうと考えるプロのほとんどがインカムゲインで物件を管理運営しています。

その理由として税制制度が挙げられます。不動産物件を所有する期間に応じて税率が定められています。キャピタルゲインとインカムゲインの投資物件ごとの税率を比較すると、短期(5年以内)で売買を行うキャピタルゲインでは物件価格の40%近くを税金が占めます。この税率だけを見ても、よほど価格高騰がない限り、利益が得られないということがわかります。

キャピタルゲイン目的での不動産投資には注意を

不動産投資のプロ以外はよほどの自信がない限り、キャピタルゲイン目的の不動産投資は向いていません。

不動産物件の価格が上がることはまれです。確かに、東京オリンピックを控えて、都心部の一部のエリアでは物件価格が高騰しています。しかし、高騰しているエリアはごく一部です。オリンピックなどの大きな行事の後の動向は誰もつかめません。

また、不動産物件の価格が上昇しているのは都市部のごく限られたエリアです。日本全体で見た場合は空き家が急増して空き家対策が必要な状況。今は、インカムゲインで不動産投資を行って利益を出す時代なのかもしれません。

まとめ

今回は、不動産物件を売却するタイミングについて解説してきました。

不動産物件を売却するタイミングは、投資目的によって異なっていることがわかりました。不動産投資を行う場合は、キャピタルゲインの利益を狙うのかインカムゲインの利益を目的にしているのか明確にして、売却するタイミングをはかるようにしましょう。