ニュースなどを見ていると不動産投資関連の詐欺事件がよく報道されています。最近よく聞くのは高利回りをうたった不動産投資や、家賃保証があるとうたって安心させる投資話です。今回は、実際にあった詐欺事件の事例を紹介しながら、詐欺にあわないための予防対策や詐欺被害にあった場合どこに相談すればいいのかまとめました。
不動産投資詐欺の事例
不動産投資詐欺の事例①満室に見せかけて物件を販売
Cさんが不動産仲介業者を名乗る男Sから不動産投資の話をもちかけられたのは、去年夏ごろのこと。不動産投資について少し興味があったCさんは、Sに案内されて物件を見に行きます。それは、駅からかなり離れた静かな立地に立つ築20年のワンルームマンションでした。
駅までかなり距離あるのに、マンションは満室の状態で、経営は順調に行っているように見えました。しかしその物件には大きな落とし穴が。
満室だと思っていた住民の半分以上はSが偽装するために雇っていました。近くに大学があるのでCさんは安定した賃貸経営ができるだとうと安心していましたが、来年の春には移転することが決まっていました。
結局春を迎える頃には、ほぼ100%の空室状態になり、Cさんは途方にくれています。
予防対策
業者の説明に嘘がないか、しっかり自分で確認することが大切です。例えば、偽の住人に話しを聞く、近所の大学に移転の計画がないか確認する。不動産仲介業者を名乗る男Sの名刺に掲載されている電話番号が固定なのかどうかを確認して、実際に電話をしてみる。メールアドレスは企業の独自ドメインか確かめる。といった対策が重要です。
会社の場所や代表者の名前などもしっかりチェックするようにしましょう。ちょっとした対策ですが、これだけでも被害対策になります。
不動産投資詐欺の事例②高利回りで家賃保証をうたった物件を購入
不動産投資を検討していたTさんは、不動産会社の営業マンG氏に「高利回りで家賃保証の区分マンションがある」と不動産投資の話を持ちかけられました。
営業マンG氏の話によると「この辺りは人気が高く、空き室はすぐに埋まる。埋まらなくても家賃保証がついているので安心だ」という説明を受け、それならばと区分買いで2部屋購入しました。
実際に物件を運営してみると、空室の多い人気のないエリアだということがわかってきました。頼みの綱だった家賃保証は掛け金が高く、保証料を支払うと採算が合わないことが判明。
結局、区分買いした部屋は空室のまま、毎月のローンの支払だけで大赤字の状況が続いています。
予防対策
不動産投資の利回りには、表面利回りと実質利回りがあります。表面利回りというのは物件に入居者が入っている状態の利回りなので、空室になると限りなくゼロに近づきます。実質利回りはどのくらいなのか、自分で計算してみることが大切です。
高利回りをうたった詐欺では、20%や30%をアピールする事例もあるようです。あまりに高い利回りは最初から疑った方が良いでしょう。一般的な実質利回りは3%から良くても6%です。
家賃保証に関しては、毎月の保証料はいくらかかるのか、本当に保証してもらえるのか、しっかり確認するようにしましょう。
不動産投資詐欺の事例③将来確実に値上がりする物件
投資物件を探していたAさんは、不動産仲介業者を名乗るMに「この物件は近い将来絶対に値上がりする」という投資話を持ちかけられて、投資することにしました。
しかし、いつか値上がりすると信じてはや10年。物件の価格は下がる一方で今ではもうあきらめています。Aさんは10年経ってはじめてだまされたことに気づきました。
予防対策
近くに駅ができて物件の価値が急上昇したという事例もあります。Aさんは不動産仲介業者の話をうのみにするのではなくて、自分で値上がりする具体的な条件や事実、計画などを確認しておくべきでした。
不動産投資詐欺はどこに相談すれば良い?
国民生活センター
詐欺にあう前に、情報が正しいかどうか、地域に根ざして業務を行っている不動産会社に聞いて確認するようにしましょう。
もし、詐欺に合ってしまった場合は、こちらの国民生活センターに相談してください。
カーメロエージェント
カーメロエージェントでは不動産投資に悩むお客様に優良な不動産会社を紹介するだけでなく、まずは相談も受けております。
詐欺に合われた方、不動産投資について悩みがある方は下記よりご相談くださいませ。
まとめ
さまざまな不動産投資詐欺の事例と対策について解説してきました。不動産投資詐欺に合わないためには、担当者の名刺に掲載されている、連絡先や会社の確認することや、他の不動産会社にも聞いて、客観的に物件の価値を把握することが大切です。あまりに高い利回りをうたっている投資話にはくれぐれも注意してください。